食品工場における乳酸菌の発生源は、床や側溝に成ります。
食品工場では、作業中や作業後のに多くの水を使い床などを清掃します。この水が、蒸発した際に微生物が浮遊し、食品に付着します。
清掃後等に浮遊するのですから、厄介ですよね。
乳酸菌は、耐薬剤性が強く、殺菌作業後の微視物の殆どが乳酸菌であるそうです。
床や側溝の殺菌には、塩素系の薬剤が使用されてきましたが、残留する為、長年の使用により乳酸菌や大腸菌群など特定の微生物に耐性菌が発生するようになった。
製造前、製造中に加熱や殺菌をしても、最終的に梱包作業等をする時に、乳酸菌が二次汚染の要因に成る。
しかも乳酸菌は、低温環境・真空環境でも増殖し耐酸性・耐塩性で工場内にしぶとく生き残る。
次亜塩素酸ナトリウム等の塩素化合物は強力な殺菌剤でありますが、長年の使用により乳酸菌や大腸菌群に薬剤に慣れてしまい、耐性菌が生まれて来ました。
またエチルアルコール等消毒では、エチルアルコールを資化(微生物の餌)する真菌が出現して変敗の原因となっている。
衛星・品質管理者であれば、ここまでの話は良くご存知かと思い居ます。
ここからは、弊社の専門分野ですのでご覧ください。
乳酸菌も「菌」ですので、UV-C(殺菌作用のある紫外線)での不活化は可能です。
豊田合成発表の論文によると「乳酸菌14mJ/㎠で99.9%不活化確認」とあり、UV-Cが乳酸菌に効果的であると証明されている。
空気中を浮遊する真菌にも効果が有ります。そう、黒カビ。
手強いですね。UV-C照射でも時間が掛かる微生物です。時間は掛かりますが、黒カビも不活化出来ます。
殺菌線は、光の仲間ですので、薬剤の様に残留物を残しません。ですので食品へ薬剤混入などあり得ません。安心材料ですよね。
紫外線は、薬剤では有りませんので、残留物が残らず床や空気中の浮遊菌の殺菌も出来ます。汚染された工場内の落下菌も防ぐ事が可能と成ります。
業務終了後など、人の居ない環境下において、紫外線を照射します。紫外線光が当たる場所は殺菌可能ですが「影」に成る場所は殺菌できません。
紫外線による乳酸菌の殺菌シミュレーションです。部屋のサイズは6m×6m
こちらの部屋ですと1時間15分程度で、殺菌処理終了します。
製品写真 医療機関手術室で使用されてもいます。
記事を書いたのは 株式会社ラ・ポルタ 代表取締役 勝見登
紫外線も「光」です。紫外線の強さや、配光などを照度シミュレーションを使い設計する。
株式会社ラ・ポルタ代表取締役勝見は、平成19年からLED照明に携わり、多くの演出照明やライトアップなどの「光」に拘ってきました。
一般社団法人照明学会正会員であり有資格照明コンサルタントでもある勝見が、紫外線光を多くの人が安全に使用できるように執筆しました。
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